丹波の黒枝豆はこれからが美味しい

丹波の秋祭りで何が一番のたのしみかと言えば、初物の黒枝豆(黒豆の枝豆)をたっぷり食べられること。


 10月7日9時半から、春日町の熊野神社では神主さんの祝詞ではじまり、本殿の神様を屋台(2台と子ども神輿)にお移しする。1時間ほどの祭礼がすむと、神様におそなえしたお神酒や黒枝豆入りご飯、スルメなどが一人ひとりにふるまわれる。そして10時半ごろに屋台はお宮を出て、村中を練り歩くのだが、その前に勢いをつけるためもあり、ビールや酒を飲みながら、お盆に盛沢山の黒枝豆をばくばくと食べるのだ。村を周る間に、休憩所が3カ所あり、そこでも同じことが繰り返される。だからこの日は、誰のお腹の中も黒枝豆が2~3kg、多い人では5kgも収まることになる。
豆がふとるのは、あと1週間。だから「まだちょっと小さいな」という声も聞こえていたが、早生と本黒の両方が混ざっていたらしい。9月初め頃から出回る早生種のほうは、地元ではおいしくないと敬遠されるけれど、いわゆる本黒の黒枝豆が出てくるのは10月になってからだ。
でも実を言うと、秋祭りころ(10月初め)の黒枝豆(本黒)もほんとうに美味しい時期ではない。お店では10月早々、いち早く売ろうとしてか、黒枝豆が最盛期のように山盛りになって並ぶけれど、ほんとうに旨いのは10月中旬以降から11月初旬なのだ。
10月中ごろから豆がぷっくりと急に太ってくる。そして末頃には、豆のさやが茶色っぽくくすんできて見栄えも悪くなる。枝豆のさやは青くないと鮮度が落ちていると見られるせいか(だから売れないのか?)、お店ではあまり見かけなくなる。
ところがこの時期の黒枝豆こそが地元では好まれる。ひと皮剥けば、なかには薄赤紫色の豆がおいしそうに鎮座している。豆はしだいに赤みを増していき、11月下旬には小豆のような赤紫になってくる。そして12月、霜が降りるころから、さやの中の豆は求心力で丸くなり、色はどんどん黒くなっていく。こうして丸くて固い黒大豆(黒豆)ができる。
 というわけで、田舎元気本舗が「黒枝豆」を出荷するのは10月中旬以降としています。




黒枝豆、予約受付中

初めて丹波の黒豆の枝豆を食べる関東の人は、この黒枝豆から黒大豆ができるということを知らない方がけっこう多いですね。ふつうの枝豆は大豆から、黒枝豆は黒大豆からできるのです。本場の黒枝豆をぜひ一度お試しください。
田舎元気本舗では10月15日から11月初旬まで、黒枝豆を販売しています。只今、予約受付中です。
こちら→http://shop2.ing-hompo.com/shop/item/detail/%EF%BC%90%EF%BC%95%EF%BC%91.html