コラム
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世界一辛いジョロキアは獣害対策になるか?
でも、畑に自然落下した種から1本だけ育っている。
昨年、分けてもらった苗を数十本植えたけれど、販売先も使い道もなく、採れ過ぎたハバネロをもてあましてしまった。ということを、昨年の秋、このホームページに書いている。
昨日、ハバネロを毎年作っているという宮崎市にお住まいの方から、「今年は悪天候のため、発育が悪く、収穫が少ない」ので分けてほしいとのメールがあった。畑にはたった1本のハバネロがあるだけで、分けるほどもない。
そこで親しい近所の農家さん(丹波市春日町野上野)に訊ねたところ、今年は誰も作っていないが、「世界一辛いジョロキアを作っている」という。(昨年は20軒ほどの農家がハバネロを契約栽培したが、買い取る業者の不手際・支払遅延?のため、今年はゼロに)。
ネットで検索してみると、すでにジョロキアもいろいろな商品がネット販売されていた。この野生人のような農家さんは販売目的ではなく、「獣害対策にならないかと、試しに植えてみた」という。木作酢に焼酎やトウガラシ(ハバネロなど)を入れて、農薬がわりに使っている。高値のときは1kが10万円もする丹波産マツタケを“朝飯前”に食い荒らすイノシシやシカの出そうな山に、ハバネロより6倍ほど辛いというジョロキア入りの木作酢を撒こうというわけだろう。
さっそくその畑を見にいくと、大きく成長したジョロキアが山なりになって、赤、橙、黄緑色の実をたわわに実らせていた。ハバネロと色・形はまったく同じだが、表皮に凹凸とシワがあるのが特徴。
「ハバネロのときは素手で獲っていたけど、こいつは手袋しないとダメやね。ひどい目にあう」
ハバネロだって手づかみしたらエライ目にあうのに・・・。「世界一の辛さ」には、さすがの野生人も敵わないようだ。
事情を話し、宮崎の方のために1kgほど分けてもらうことにした。
この丹波では、人間様向けの商品より、イノシシ様・シカ様に試食してもらうことが先決だ。「うまくいけば来年もっと作ってみる」と、研究熱心な野生人さんは話している。(村長)
2011年のハバネロの記事
http://ing-hompo.com/modules/post/index.php?content_id=170