一番の課題は、「土づくり」

                                                                                   よこやま農園  畑だより

明けましておめでとうございます。お正月はいかが過ごされましたか。私達は篠山で家族、親戚とゆっくり休ませていただきました。これからはいよいよ、春作にむけての作業です。

自分のやることの小ささに・・・

 さて、野菜のお届けですが、昨秋の台風が大きく響き、1月いっぱいで今年度は終了となる見込みです。影響を小さくできなかったのは、一重に技術と経験の不足と痛感しています。皆様からいただいた沢山の励ましに、これから応えられるよう、しっかりと課題を持って野菜作りに取り組んでいきたいと思っています。
一番の課題は、「土づくり」です。多様な有機物を土に返しながら土からの恵みを頂きつつ、畑に豊かで複雑な生物の世界を育てていく。そこに持続可能な農業があると考えていますが、昨年は肥料を鶏糞に頼りがちでした。鶏糞は作物の生育に目に見えて効果がありますが、「地力」(土の中にたまってゆき、長年かかってゆっくりと養分を放出していく有機物)にはなりません。肥料が偏れば土中の養分も、生物種も偏ります。その為、腐葉土作りや緑肥(肥料用作物:燕麦やマメ科植物)、野草の活用が益々重要と考えています。
かつて関東平野の畑作では、5反の畑と5反の雑木林を一組として、その落ち葉を中心に作物を育てたそうです。そのように、自然とのつながりの中で地力を養うことが、優先の課題と考えています。まずは、落ち葉を集め、緑肥を播くことから始めます。
自分のやることの小ささに、果たしてこれで良いのかと疑問を感じます。一方で、一人のできることは小さいのだと、言い訳ともつかない気持ちもあります。
昨年は、たくさんの出会いに恵まれた一年でした。様々な人の多様な生き方は、いつも示唆に富んでいました。その刺激を受けながら、駆け出しの野菜農家の私達は、まず、野菜をしっかり届けられるようになろうと、繰り返し同じ答えに帰ってきました。今年も、それが目標です。
本年も、宜しくお願いいたします。                   2012年1月3日 横山 幹史