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再゛丹波(冬)-丹波の登窯とその時代- 12月12日(土)~2016年2月14日(日)
「坐 丹波(夏)-田中寛コレクション 蒐集の軌跡-」、「THE TAMBA(秋)-秋麗に古丹波を愛でる-」と題し、連続して丹波焼の魅力をご紹介してきました。しかし、ふたつの展覧会では、平安時代末期以降、800年以上にもおよぶ丹波焼の操業開始から江戸時代前期までが中心となっており、中世から近世へと時代が大きく転換する流れに沿って、独自に発展を遂げ、現在へと至る丹波焼については語りきれませんでした。
現存する丹波焼最古の登窯は、明治28年(1895)に築かれたといわれており、兵庫県指定の有形民俗文化財(「丹波立杭登窯」)に登録されています。本年で築窯120年を迎えることとなりましたが、近年では阪神・淡路大震災での一部損壊や経年劣化などにより、窯の一部を使用した窯焚きは行われているものの、丹波特有の“蜂の巣”と呼ばれる煙出しから炎が吹きあがる光景は久しくみられない状態となっていました。そのため、丹波焼の象徴ともいうべき、「丹波立杭登窯」の修復作業が平成26年(2014)から行われ、平成27年(2015)の秋、伝統的な築窯技術によって、往事の姿が再び現代に甦りました。
丹波では、山の斜面を掘り込んだ半地下式の窖窯が、江戸時代中期には、“蛇窯”と呼ばれる山の斜面に細長く約50mにも伸びた長大な登窯へと転換していったと考えられています。そこには、新しい技術を取り入れる陶工たちの進取の気風が反映され、窯の構造変化によって生み出された製品の多様性や装飾性は、六古窯の中でも丹波焼の特異性を際立たせています。
この展覧会では、登窯の修復作業を通じて、現在の陶工が受け継ぎ、次世代へと継承する築窯技術とともに、登窯によって生み出された江戸時代以降の丹波焼を生産および流通の側面からもご紹介します。
写真(左)
色絵桜川文徳利 直作 印
江戸時代後期
兵庫陶芸美術館
(田中寛コレクション)
兵庫陶芸美術館 開館10周年記念特別展
再゛丹波(冬)-丹波の登窯とその時代-
会 期 2015年12月12日(土)~2016年2月14日(日)
休館日 月曜日、2015年12月31日(木)、2016年1月1日(金・祝)
※但し、2016年1月11日(月・祝)は開館し、1月12日(火)は休館。
開館時間 10:00~18:00(入館はいずれも閉館時間の30分前まで)
お問い合わせ
兵庫陶芸美術館 〒669-2135 兵庫県篠山市今田町上立杭4
TEL:079-597-3961 079-597-3961 FAX:079-597-3967
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