山野草さんぽ

sannsaitumi2.JPG山崎春人

「マリオクラブ」代表
森林インストラクター・野遊び研究家
NPO日本森林ボランティア協会副理事長

フキノトウ(フキ)(キク科フキ属)
春になって1番に摘む山菜がフキノトウです。我が家ではお正月の頃には少し大きくなったのが取れます。

fukinotou.JPG2月に入るとかなり大きくなり、雪の中からも掘り出せます。フキノトウはフキの花芽で雌雄異株です。暖かくなると軸を伸ばし花を咲かせます。こうなるとトウが立つと言って、筋っぽくなるのであまり食べられなくなります。ちなみに雌花は白っぽく、雄花は黄色身を帯びています。
 フキの苦味は食欲増進作用があると言われています。春の盛りの頃になると春日のおばあちゃん達はフキの葉柄を炊いて届けてくれます。佃煮のように炊いた物は、夏バテに良いそうですよ。
 ちなみに我が家ではフキノトウは天ぷら、フキ味噌、味噌汁に使っています。この苦味で春が近いと感じます。

タカノツメ(ウコギ科タカノツメ属)
 タカノツメと言うとすぐに唐辛子を思い浮かべますがまったくの別物、けっこう大きな木になります。同じウコギ科のコシアブラに似ていますがこちらは、葉柄から小葉が3枚です。名前の由来も鳥のあしのように葉が3枚あり、芽鱗痕(冬芽を包んでいたうろこ状のものの跡)が残り鳥の足の模様に似ている所から付きました。
コシアブラと同じような環境に育ちますが、丹波ではタカノツメの方が少ない様です。料理は天ぷらも良いですが、小さく柔らかいのでお浸しで食べると絶品です。家では胡麻和えが気に入ってます。


コシアブラ(ウコギ科ウコギ属)
 最近流行り始めた山菜。昔は山菜の王者と言えばたらの木でしたが、どこの山へ行っても採られていて、ひどいのは枝ごと切ってあったり、折られたりしています。それに比べるとあまり知られていないので採られていることも少ないです。
葉は葉柄から5枚の小葉が出て(掌状複葉)で秋には黄葉します。名前はこの実から油を絞った所から付いたとか。日当たりの良い所に出てきます。結構大きくなる木なので、見つけても手が届かないことも。私は間伐のされた杉・檜の人工林の中や林縁で探します。
手入れされた山は適度に光が入り下層に様々な植物が生えてきます。それが土砂の流出をおさえ、保水力を上げてくれます。そしてもちろん山菜が採れるのですね。採り頃はタラの芽のような芽がふくらんで葉柄が少し伸びた位です。
料理はなんといっても天ぷらが絶品です。ウコギ科独特の香りがあり、春を食べている気分を味わえます。

ヤマウコギ(ウコギ科ウコギ属)
 今一押しの山菜です。落葉低木で丹波の中で沢山は見ない木です。
私の近所でも2本確認しているだけです。ウコギ科独特の香りがあり、美味しいですよ。5年少し前に引っ越してきた春に部落の山で見つけたときは小躍りしました。家では春の新芽を塩をいれたお湯でさっとゆがいて刻み、塩をしたご飯に混ぜ込みます。何でも高級料亭でも出されるそうです。山形県の米沢では救荒食として垣根にしたりして利用しています。ご飯だけでなく、この葉でお茶を作る事もあるそうです。
こんな木ですが丹波ではあまり知られておらず、近所の木も、トゲがあるのできらわれて、枝をばっさり切られていました。お隣の方に教えた所、気に入られて挿し木で増やしていただきました。まだ小さいので芽はつまんでいませんが、楽しみです。