郷土の味絶やさない 「つめっこやき」16日復活 地産地消風評乗り越え

東京電力福島第一原発事故による風評で3年近く途絶えていた会津美里町のB級グルメ「つめっこやき」の販売が16日、復活する。

会津美里町の自営業根本昌志さん(57)が、使われなくなった給食センターを町から借り受け、製造再開にこぎ着けた。つめっこやきは、そば粉の皮に、地元産のキノコや野菜などを入れた郷土食「そば焼きもち」が原形。根本さんは「古里・会津に根付いた味を守る」と意気込んでいる。
「つめっこやき」は、平成15年に県道下郷会津本郷線・氷玉峠の開通を機に、下郷町と会津本郷町(現会津美里町)の両商工会が地域おこしの一環として開発した。会津の郷土食と愛情を詰め込んで作ることから「つめっこやき」と命名した。
製造は旧本郷町商工会の女性部員が担当し、下郷町のアンテナショップで販売していた。伝統野菜や郷土料理、創作料理などをテーマに、そば粉で作った皮にネギやゴボウ、キノコ、高田梅など季節ごとに旬の具を入れた。地産地消へのこだわりがあった。
16年には「ふくしま特産品審査」で優秀賞を受賞し、年間約600万円を売り上げたことも。特産品として定着してきたのもつかの間、23年3月に東日本大震災と原発事故が襲った。
原発事故の風評は予想以上だった。地産地消があだになり、売り上げは激減した。製造を中止せざるを得なかった。当時を知る商工会関係者は「女性スタッフは涙を流しながら最後のつめっこやきを作った」と振り返る。

続き 福島民報 2013.11.11