山形在来作物研究会より学ぶ お米の勉強会 村山日南子

映画「よみがえりのレシピ」は、とても中身の濃い、見ごたえのある映画で、1回観るだけではもったいないような映画でした。


2013年7月27日
兵庫県立大学環境人間キャンパスにて
長い充実した1日でした。映画「よみがえりのレシピ」は去る5月18日に神戸アートビレッジセンターで観て、報告を6月14日発行の7月号に載せました。
映画の後、監督の渡辺智史さんと山根さんの対談もありました。とても中身の濃い、見ごたえのある映画で、1回観るだけではもったいないような映画でした。そして、映画以上に驚いたのは、監督の渡辺さんの若さでした。山根さんがその場で仰ったようになぜ山形にはこんなに優れた人が多く出るのだろう、と感嘆しました。そんな訳で再度この映画を見るのを楽しみに、そして、江頭先生にお会いできるのも楽しみに出かけました。

映画「よみがえりのレシピ」鑑賞

先ずは、山根さんのあいさつ、続いて映画「よみがえりのレシピ」上映。そして、ひょうごの在来種保存会の生みの親の保田茂先生のお話の予定でしたが、先生はご病気とのことで、代わりに江頭先生が少し話されました。
映画の内容については上記会報7月号、第419回今年のシリーズ第9回をご覧下さい。2度観ても村山には内容をきちんと話すことはできません。淡々と撮られているのに、在来種を作っておられる方々の思いや暮らしぶりと共に、その野菜を畑で食べてすぐにレシピが浮かび、料理にして、その農家さんたち皆さんに食べさせる、才能あふれるイタリア料理の店「アル・ケッチァーノ」のオーシェフ奥田政行さんの料理と食事風景が映し出されるという組立でした。作るところから消費までをひとつひとつ追った映画でした。また、江頭宏昌先生は、在来種の保存の必要性を机上で訴えるのではなく、奥田さんと一緒に農家さんを一軒一軒歩き、共に作り、共に食べ、共に広めることに成功なさっている動く学者さんです。

焼き畑のカブたち
庄内では食糧難を救う意味もあり焼き畑でいろいろなカブが作られてきました。藤沢カブ、宝谷カブ、温海カブ、田川カブ、夫々の農家さんが映し出されました。藤沢カブの生産農家さん、渡会美代子さんは、後藤勝利さんにカブの種を譲って作ってもらうことになったあと、しばらくして亡くなり、映画もご覧になれなかったそうです。人間が作り続けてきた種は、人間が作らなくなれば、即消えてしまいます。自然種の絶滅よりずっと沢山の種があっという間に消えていきました。藤沢カブは間一髪絶滅を逃れました。

だだちゃ豆たち
庄内の方々はだだちゃ豆の枝豆が大好き。各家で自家採種が繰り返されて20種類以上の営統があり、夫々少しずつ見た目、香り、味が違うという。茹で方も「我が家流」が一番、近所を読んで大量の枝豆を振る舞い、茹で方を楽しく競う様子が映し出されました。

美味しいからと、作り続けられてきた野菜たち
●外内島(とのじま)キュウリは、漬物屋さんからの全部買うから作ってほしいとの依頼や江頭先生の説得によって作られ続けてきて、今では地元の小学校で対売、種取りまで続けられるようになりました。
●甚五右ヱ門芋は、佐藤家で作り続けられてきた一子相伝の里芋で、現在は信栄さんの指導で孫の春樹さんが作っておられます。
●梓山大根は、3年漬け置きしてもシャリシャリ感が残る辛味ダイコン、釜田憲治さんが種を守っています。
☆もってのほかは山形の方々が大好きな食用菊、黄色とピンクがあり、地元の人はピンクが好き、関西のお店では黄色を売っています。どのお野菜も、作っている農家さんと、奥田シェフの料理、農家さんほか皆の美味しそうな、満ち足りた様子が映し出されて、生産から、流通、加工、消費へ、そして生産農家さんへと、野菜と共に想いを共有できる循環がなりたっていて感動しました。
詳しくは、会報2013年7月号の17~20頁をご覧ください。 (保存会通信No.18 より)