丹波発:「農業は楽しい、野菜は恋人のようです」と元漁師さん

この時期になると冬野菜づくりの畑仕事が楽しい。この間の台風豪雨がウソのような夏の戻りの青空の下、ひと汗かいた後の夕風が何とも心地よい。

でも、こんなノンキなことを言っていてよいのかと。篠山市の農家の知人は、田んぼが水没して数十トンものお米が被害を受けたと言うし、数日前、夕方のテレビニュースで福知山市内の被害状況を見て改めて驚いた。市街地が水没しているではないか。京都府では農業被害額が30億円にものぼると言っていたが、福知山市も京都府である。そういえば、台風一過のすぐ後、宅配業者に聞くと、隣の綾部市も配送できない状況だと言っていた。 このテレビニュースでは一人の農家さんの被害状況が映されていた。東北の漁師さんだったが、あの大震災の津波で何艘もの船を失い、友人を頼って福知山市に移住し、農業で再起をはかっていた矢先、収穫前の畑も農作業小屋もめちゃくちゃになったという。3年の間に2度災害を受けたのだ。何とも気の毒な・・・・。にもかかわらず、「農業は楽しい、野菜は恋人のようです」と笑いながら言っていたのには感銘を受けた。漁師さんは農業には向かないのではと思っていただけになおさらに。へこたれないその笑顔にも。
幸い、山麓にある我が集落では水害はなかったが、我が家の裏山は危険地帯の指定を受けているから土砂崩れが怖い。実際、集落内の人家のない何カ所かで土砂崩れが発生した。
丹波市に移住してまる9年。こんな大豪雨は初めて経験したが、これに近い豪雨はもうしょっちゅうだから、そんなに驚くこともない。ただ、被害が相当広範囲に及んでいたことを今さらながら知るにつけ、唖然としているところ。自然の猛威の前では、とにかく言葉を失う。