「地域がささえる食と農・神戸大会」 2月18〜22日

大会実行委員長として

2月18日から2月22日まで、「地域がささえる食と農・神戸大会」と題して、提携運動の国際大会が開催される。これまでの国際会議等の経緯から私(橋本)が大会の実行委員長を務めることになった。
市有研だよりでもたびたび、紹介したが、世界の有機農業では、我々が35年実践してきた生産者と消費者が結びつく提携運動が広がりつつある。

環境にやさしい食糧生産の有機農法

 欧米では有機農産物は市場を中心に不況前までは20−30%の成長率があり、近年、勢いが落ち着いてきているが、有機農産物市場は拡大傾向にある。特に欧州では公的な機関が有機農業支援政策をとっており、有機農業そのものが環境にやさしい食糧生産の農法として注目されている。有機農産物が広がる中、市場競争は激化し国内外での農産物の貿易も盛んになり、地域の家族型の有機農場がきびしい状況に立たされている。 
そこで有機農業の本来の目的を見直し、地域の有機農家を支えようという運動が米国でCSA(地域を支える農業)として広がり、この動きは北米から南米、欧州、さらにアフリカや東欧諸国にも広がっている。そんな中、フランスの提携団体であるAMAP(家族型農業を守る協会)の呼びかけにより、南フランスで第一回の国際提携ネットワーク大会が2000年に開催された。                      これまでの国際活動の関わりと生産者と消費者の有機農業運動である提携運動に関わってきた経緯から第一回目の大会に参加した私は、各国の強い要請を受け国際提携ネットワークの設立に関わることになり、第2回目のポルトガル大会、第3回目のフランス大会を経て、第4回目大会が日本の神戸で開催されることになった。                                                

提携運動が日本で衰退しているのは何故か?

 「提携発祥の地」である日本では、提携運動が衰退しており、その原因は有機農産物(減農薬等の有機農産物モドキ)の流通が発展し提携を通じて有機農産物を広げる必要性が無くなったことにある。提携運動は日本人独特のものであり、近年、日本人の伝統的な考え方が失われ、共同購入が困難になってきたこと、経済的に不安定で夫婦共働きが増え、市民運動に関わる時間がとれなくなったなどさまざまな理由が挙げられてきた。
CSAが広がっている国は確かに日本と比較して労働時間は短いが、有機農産物市場は日本以上に発展しており、日本以上に便利で簡単に有機農産物が手に入る状況にある。また、欧米社会は日本以上に個人主義傾向が強いはずなのに近年の欧米でのコミュニティーへの関心の強さには驚かされる。今後の提携運動のあり方を考える上で非常に重要で、参考にする必要があるのではないかと考える。
日本人は歴史的にも社会や組織の構成を異国の文化から学び、発展させることで数々の問題を解決してきた。私自身は生産者の視点でしか理解できないが、消費者の視点からも世界に広がる大きな潮流を感じ、今後の提携運動の発展に繋がる何かをこの大会を通じ感じてほしいと思う。
(「市有研便り 2010年1月号」より)

「地域がささえる食と農・神戸大会」プログラム

日程: 2/18−19日 オーガニックツアー(神戸西、市島、豊岡)
              2/20・21日 大会(20日/9:45〜17:30では夜パーティ)
                                    (21日/10;00〜17:45で夜はパーティ)
              2/22日    URGENCI総会
大会内容: 「日本の有機農業の歩み」 保田先生
              「市民と自治体の協働」  アンドリア氏(イタリア)
              「世界のCSA」     Eハンダーソン(米国)
その他、英国、フランス、インド、マリ、ルーマニア、ベルギー、韓国、オーストラリアから生産者、研究者が参加し発表、国内からも各地の生産者(金子美登さん、魚住さん),研究者が参加、報告します。
場所:     神戸学院大学・ポートアイランド校
問い合わせ先: 兵庫県有機農業研究会(電話078−367-8567)