空の下、ホゾを噛みついでに思うこと

これからが夏本番というのに、今日はやけに涼しい。
気温は30度近いが湿度が45%ほどしかないせいだ。

デスクワークに疲れて、縁側で仰向けに寝転び、
秋空のように澄んだ空色と雲のかたちをみている。
虫や鳥や蝉の声が絶え間なく、リズムよく輪唱している。
屋根と電線と樹木に縁取られた空に浮かぶ、
抽象画のような白い雲を見るともなく見ていたら、
うつらうつらしていつの間にか寝入っていた。

携帯の音で目を覚ましたところで、鳴り止んだ。
ふと足元に何かの気配を感じて見ると、
マムシさんがすぐそばをゆっくり通過するところだった。
慌てて飛び起きた。
そして棒を探し、ガツンと一撃。
この一カ月の間に3匹目、例年にない出会いの回数だ。
近所の農家にこの話をすると、
「あははっ、あんたの家や畑周りは農薬がかかっておらんからな」と言った。
なるほどね、皮肉なことに、
マムシさんにとって我が家の庭や畑は安全地帯なんだ。

妙に納得しながらため息が出て、
「ああ、今日も殺生をしてしまった・・・」と、
ホゾを噛みついでに思うこと。
マスコミは相変わらずの見ザル言わザル聞かザルで、
世の中は欺瞞不満不安不信不義のコトバで満ち満ちているけれど、
ここ丹波の里山暮らしは、
「今日用・今日行く」を案ずることもない。
夏草との日々の戦いがあるものの、
マムシとの遭遇さえなければ、まさに、極楽そのもの、
なのかもしれない。   7.19  空太