日本の夏の風物詩? ステテコ

土曜日は朝から忙しい。大雨のあとで虫暑い。
 明日、集落の草刈りがあるので、組長はその準備をしないといけない。

ミッチィーのおやつがきれたので、先ずホームセンターにいく。犬のおやつも中国産が大半、国産は大きく書いてあるのに、「中国産」はメガネをかけないと読めないほど文字が小さい。中国産の倍ほど値段は高いけれど国産しか買わない。ホームセンターでガソリンタンクを買い、スタンドで草刈り用の混合を10リットル入れてもらう。
その後、市島の五台山麓へ水汲みに。水量はいつも豊富だが、10リットルポリタンク6個、2リットルポリ3個を満たすのに半時間。
その後、知り合いの朝市にちょっと顔を出し、スーパーで缶ビールやお茶、お菓子などを買う。これは明日の草刈りの後で、参加者にふるまうものだ。

家に帰り、水のポリタンクを小屋に収め、昼食のソーメンを湯がいていると、カミさんが横にきて言った。
「あなた、そのかっこうで行ったの?」
「そうだよ、なんで?」
「それはステテコよ。恥ずかしいからヤメテ!」
「別に、おかしくないよ。ぼくが着たら、これはステテコじゃない!」
「ヤメテ~、おねがいだから・・・」カミさんは悲鳴をあげた。
「・・・????」
ブルーのポロシャツに色柄の半長ズボン。ホームセンターでもガソリンスタンドでも、朝市やスーパーでも、ぼくはこの格好で人から笑われた覚えはない。カミさんの思いすごしだ。(この格好で麦わら帽子に下駄をはいて、銀座を歩いてもおかしくない、と内心思う。)

この半長ズボンをはいたのは、今日、朝起きてあまりにも虫暑かったからだ。Gパンをはきかけて止め、膝下まである薄地のズボン、すなわちカミさんが言うところのステテコを着た。
このズボンは去年、奄美に行ったとき、急にカヌーに乗ることになったために買ったもの。ブルーとオレンジと白の格子模様で、ちょっと派手かなと思ったが、南国奄美だからいいかと思って買った。たしか1000円だった。

 昔、ステテコと言えば、モデルとしてはスーダラ節の植木等や天才バガボンのパパが似合う木綿の7分ズボンで、薄地なのでパンツが透けてみえた。かつて日本の夏は、上半身裸でステテコ一枚、縁台で将棋をうったり、スイカを食べたり、庭でうろうろしているオッサンが多かった。いわばステテコは、日本の夏のオッサン・ファッション、夏の風物詩でもあったのだ。
  But、今時のはファッショナブルで色や柄も豊富、ユニクロでも夏のバーゲンセールになっているほど若者にも人気らしい。
  たぶん昔をイメージさせる「ステテコ」というネーミングがいけないのだ。いっそネーミングを変えたらいいのにと思う。そうすればカミさんに「恥ずかしいからヤメテ!」なんて言われなくて済むのに・・・。
そんなことを想いながらふと庭に目をやると、蕚アジサイがまだ色褪せずに咲いている。
このアジサイのような色柄のステテコが、ユニクロにないだろうか?
  日本の暑い夏、男はステテコ一枚、これでいいのだ!