太陽光発電のために樹齢50~60年の栗を伐る

「平野はん、薪いらんかぁ~。うちの庭の栗の木を伐ったんやけど」
「もらいます、喜んで!」


1週間前、丹波里山くらぶのメンバーKさんから電話があった。
「いつでもいいけど、できるだけ早く取りにきてほしいんや」
「わかった、じゃ、来週の日曜日に行くから」
とは言ったものの、畑作業や防柵づくりなどに追われてせわしない。

山南町のKさん宅までは車で半時間。Kさんは「年金の足しにするために」、300坪ほどの庭に太陽光発電を設置するという。売電価格が42円/Kwは年内までだから、今しかない、と。伐り株を掘り起こして更地にし、7月末には着工予定なので、倒木の整理を急いでいるというわけだ。
いま丹波市は、丹波特産のひとつ栗の栽培を奨励しており、我が集落でもさかんに栗の苗が植えられている。3世代続いた梨園を更地にしたあと、「栗園にしようか、太陽光発電にしようか」と迷う村人もいる。

6月30日(日)、暑くならないうちにと、チェーンソーを積んで9時半に家を出たが、日差しはもう真夏の炎天に近い。樹齢50~60年の栗の木のほか、柿や花梨、山椒の木などが適当な長さに伐られていた。なかでも栗の木は太いので、運びやすいようにチェーンソーでさらに短く伐り、他の木も細枝などを払った。作業は2時間ほどで終わったが、顔も背中も滝の汗。
薪作りは秋から春先までの作業で、夏場はやりたくない。でも声をかけてくれたら、それに応えておかないと二度と声がかからなくなるかもしれないという心配がある。だから愛想よろしく「行きます」とキッパリ応えることにしている。
結軽トラで2回往復したが、もう一回運ばないといけない。いや、それにしても暑いし、腰が抜けるほど重たい! 我が家の庭に木を井桁に積みあげた後、疲れがドッと出た。しかしこれで薪ストーブの燃料が1カ月分出来たと思うと、その疲れは汗とともに消えていった。
この冬は樹齢60年の炎を楽しむとしよう。