マムシとともに夏が来る~

夏が来れば思いだす・・・そう、マムシとの遭遇。ここ数日、日中は夏日のような暑さが続いたので。

植菌しおえたシイタケ木を15本、軽トラに積みおえたそのときだった。 
「おっ、マムシや」
野花志郎さんが言いながら、持っていた棒を振り下ろした。
「やっ、逃げられたわ・・・」
「どこどこ」
「あそこにトグロを巻いてる」
マムシは、地面に何段か積みあげたシイタケ木の下にもぐりこんでいた。このシイタケ木は、NPO丹波里山くらぶのメンバーで山から伐り出し、野花さん宅の庭で植菌して1カ月ほど寝かしておいたもの。作業に参加したメンバーの特典として、これを安く購入できる(市価の4割ほど)ので取りにきったところだった。
「志郎さん、マムシはどこにおったの?」
「この木の間におったんや」
「えーっ・・・」
もう1~2本、シイタケ木を軽トラに積んでいたら、噛まれていたかも?
それにしてもマムシとの遭遇は、毎年いつもこんな調子。人を驚かすのがマムシの趣味かと思うほど。
あるときは、草に手をつっこんだとき目と目がぶつかったり、あるときはサンダルで歩いていた夜道で涼んでいたマムシさんを踏んづけそうになったり、とにかくヒヤっとさせられる。(草の中に顔をつっこむミッチィーは、昨年とうとうやられてしまったが)。

 ほうっておいたら家の誰かがやられる恐れがある。見つけたマムシを逃がすわけにはいかない。ということで、マムシが逃げないように3方を塞ぎ、直径20センチもある重たいシイタケ木を動かしながら、大人が3人がかりで半時間後にしとめたのだった。
「もう一匹いるな・・・」と、通りがかった近所の村人。マムシはたいがい対でいるからだ。
「生きておったら焼酎に漬けるんやけどな。カラスの餌や」
村人はそう言って、死んだマムシを紐でつるして持ち帰った。
今年はまだ田植えが続いているというのに、早々とマムシに出会ってしまい、初夏がきたなぁ、いよいよ草刈りシーズン到来だなぁと、腹の底から思うのでありました。

注釈)丹波への移住を考えている人のため、念のために書き添えておきます。
「丹波は決してマムシの宝庫ではありませんので、ご心配なく。マムシ社会も少子化らしく、年に数回出会えるかどうか、です」
ある人いわく、
「噛まれたって、めったに死にぁあせん。現代医療の誤診や原発災害に“遭遇する”危険性と比べたら、マムシに出会う確率は天文学的に低いし、問題にならんよ」