福島発:「放射能汚染の地域に復興などありえない」

正直なところ、私は【復興】や【絆】という言葉に精神的拒絶反応(アレルギー)さえ感じます。
・・・略。結果として、新しいユートピアを作ること以外に復興はありえないからです。


田舎元気本舗  平野さま
複数のBccの皆さま

 南相馬市の小澤です

久々にブログを更新しましたのでお知らせ致します。 5月28日、双葉町の区域再編により、放射能による警戒区域(福島第一原発から20kmの圏内)がなくなります。居住こそできないものの、住民が出入りできる範囲が拡大されるわけです。

しかし、私の住む地域も含めて、極めて危険な放射性物質が環境に点在しております。実際に居住している住民も行政も原子力災害現地対策本部も、このことを承知していないことが大問題です。

ゴールデンウィーク前半、首都圏からのボランティアの協力を得て、私の住む南相馬市原町区馬場地区において「第4回ふくいち周辺環境放射線モニタリングプロジェクト」を実施しました。50メートルメッシュで500ポイント以上の空間線量率(μSv/h)と表面汚染密度(Bq/cm2)を計測しました。結果、改めて全域が放射線管理区域であることがわかりました。

現在、まとめをしているところですが、県外避難をしている方を含めて、少しでも多くの方々に事実を知ってほしいと考えるものです。ご承知の通り、私たちは自らのデータに基づいた事実を発信しているもので、不安を煽るための情報発信でないことを申し添えます。

放射能…終わりなき闘い

「放射能汚染の地域に復興などありえない」

(私の場合には、福島県南相馬市の山沿いの地域、原発からの距離が22kmあまり、避難できない立場での発言です)

正直なところ、私は【復興】や【絆】という言葉に精神的拒絶反応(アレルギー)さえ感じます。

そもそも放射能で汚染された地域には復興などありえません。国は復興の前に、どれほどの放射能汚染があるのか徹底的に調査してその情報全てを開示すべきです。それによって復興が可能かどうか世界基準で判断するのなら多少は筋が通っているのかもしれません。

しかし、それでも、少なくとも百年のオーダーで山に入ることはできません。環境全体が放射能で汚染されたからです。山や海に何の心配をすることなく入れる、そして過ごせてこそ復興ができるのではないでしょうか。

放射能で汚染された環境で生活する窮屈さは、酸素のない月や火星に住んでいるのと変わりがないのではないか、とさえ思えてしまいます。大気も汚染されており、この2年以上、深呼吸をしたことさえないからです。

私たちが住んでいる、いや、避難勧奨がなく安全だとして住まわされている地域は、放射線管理区域です。放射能の講習を受けなければ入れない地域に何の知識もなく、違法状態で住んでいます。

18歳以下の子どもは入れない場所だし、大人でも飲食や宿泊は禁止されるのが放射線管理区域なのに、無責任な国家のせいで、原発事故以前と変わりのない普通の生活をしている矛盾があります。

追加被曝線量の年間1ミリシーベルトを達成できないのに、区域再編が進み、今月中には、放射能による警戒区域さえ消滅するのが、日本という無責任な国家です。国際的な被曝基準を無視していることの最たるゆえんです。原発事故から27年が経過したチェルノブイリでは、30km圏内はいまだに立ち入り禁止区域です。狂気に満ちた日本政府は、違い将来に必ず同じような原発事故に遭遇することになるでしょう。

国会議員全員が汚染のある放射線管理区域の現地で、タウンミーティングを積極的に行うばかりか、現地に家族と共に住んで、その痛みが共有できてこそ、真の復興に向かう道しるべができるのではないでしょうか。結果として、新しいユートピアを作ること以外に復興はありえないからです。

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