丹波発:植物や虫たちは旧暦に合わせて息づいている

 旧暦でいえば今日は1月6日、まだお正月だ。丹波の季節の体感としては旧暦のほうがぴったりくる。

太陽暦(グレゴリオ暦)では2月4日が「立春」だが、旧暦では12月24日に当たる。地球温暖化のせいか、いまは太陽暦のほうが季節の変化に即しているような気もしないでもない。けれど、植物や虫たちは旧暦に合わせたリズムで生成をくりかえしているようだ。
東風解凍(はるかぜこおりをとく)から「春立つ」というのだろうが、丹波では少なくとも半月はそれが遅れる。昔(子どもの頃)は温暖な地域でもこの時期、いまの丹波のように雪が降ったと記憶する。
今朝は、昨夜からちらついていた粉雪が5センチほど積っていた。昼頃にはすっかり溶けていたが、ときおり粉雪が風に舞うのを予測しているように庭の草木は芽を閉じている。花の開花は正直だ。

 今冬の丹波は例年になく雪がすくないけれど、やはり寒さは身にしみる。お寺の本堂はことに寒く、今朝の「明星坐禅会」では、雨戸から吹き込む透き間風にふるえた。冬は好きな季節なのに、心身ともに軟弱になっていることを否応なく自覚させられる今日この頃。

田舎暮らしでありがたいことに、この時期にしか楽しめない旬の味がある。同じ集落の3組にいる、百姓哲人・能勢英一さんがつくる「どぶろく」がその一つだ。粉雪のちらつくなか、友人を誘って1升ずついただいてきた。帰りしな、嬉しそうに語る黒豆づくりのウンチクに、敬意を表して耳を傾けた。


写真:英一さんがつくった黒豆と選別用の網。「でっかいし、きれいやなぁ」と友人はおどろく。