実身美、と書いて「サンミ」と読みます。

「平野さん、ちょっと面白いところを紹介しますよ」と、昨年の暮れに案内された梅田のカフェ・レストラン「実身美」。

紹介してくれたのは(株)ユニシステムの社長・岡田敏明さんで、昨年から彼の本づくりにかかっている。「ここで毎月、ドラッガーの研究会を開いていて、ぼくもその講師に呼ばれたんです」
マクロビオティックの考えを基本に、玄米食と野菜中心の食事を出しており、とくに女性客に人気を呼んでいるという。なるほど、お店の造りからしてそんな雰囲気で、お客のほとんどは女性だった。オーナーは若き女性で、お店は梅田のほかに、阿倍野や京橋にもあり、最近沖縄にも出店したという。
あいにく彼女は不在だったが、お店の人が電話で呼んでくれたようで、半時ほどして経営者の大塚三紀子さんが現れ、いろいろとお話した。ドラッガーの研究会を主宰している人らしく、意見をはきはき言うしっかり屋さんだ。
しかし、なかなか一般受けしないマクロビオティックのお店を、10年間でよくここまで広げたものだと思う。先日も「マクロビオティックのお料理は、野菜の皮も食べないといけないんでしょう。それに抵抗があって・・・」とある女性から言われた。たしかに「全体食」は基本ではあるけれど、「これはいけない、あれはいけない」と言った誤解が広がっているような気がする。マクロビオティックというのはそんな規則詰めの不自由な考え方ではないのだが。
その点、大塚さんは玄米食や食材にこだわるだけでなく、豆乳プリンやドレッシングなどを商品開発し、通販まで手掛けている。ほんものの食材にこだわって「食べることは生きること」に気づき、それを実践しているが、女性らしい観点から「健康と美」を強調したコンセプトでやっていることが成功の要因なのだろう。
「最初は植木鉢から始めて、いま庭ができたというところです。庭から次にどういう展開をしようかと模索中です」というようなことを言っていたが、おそらく事業規模は数年以内に甲子園球場ほどのグランドになっているにちがいない。田舎元気本舗も、商品開発のノウハウを学ばなければいけないなぁ・・・。
「桜沢如一の著書はほとんど読んでいます」と言っていたが、拙著『桜沢如一。百年の夢』に引きこまれて読んでいます、とメモした年賀状が届いた。

実身美のホームページ  http://sangmi.jp/

写真:沖縄店の、看板娘あっこちゃんの絵