宇宙の果てから心の底まで

秋が日に日に深まると、特産・黒大豆の枝豆が急にぽっこり太り、丹波街道は枝豆の出店でにぎわう。

初冬まで一カ月ほど、口・胃袋・心も喜ぶ黒枝豆を飽きずに食べる。豆に感謝しつつふと想う。 
この夏も暑かったが季節の巡りはまちがいなく、彼岸花はお彼岸を待ちこがれたように咲き、ニュートンの法則で栗の実は落下する。だからこうして旬の恵みをいただける。だがもし冬から夏、秋から春のように季節が逆転したらどうなるのだろう、と。 
それは自分の住む狭い世界ではアリエナイ話だが、地球のなかでは同時進行している。アリエナイ話といえば、あの3・11も、科学万能主義者や利益享受者にとってはそう(想定外)だった。しかし現代科学の進歩を享受する多くの人は、この想定外という言葉に憤りを覚えたはずだ。
GOは、1938年にフランスの科学者アキレシス・カレルの名著『人間、この未知なるもの』を翻訳出版した。そして戦後、「我、知らず」という意味の私塾「メゾン・イグノラムス(M・I)」を立ち上げ、今日の日本CIに発展した。
GOは、マクロビオティックの原理として「無双原理」を説き、膨大な著書も残したけれど、その中心にあるのは少年の心「イグノラムス」だった。つまり現代科学の進展には大いに関心をもちながら盲信せず、常に「想定外」を想像し、おもしろがっていたわけである。
無双原理は魔法のメガネ 宇宙の果てから心の底まで 神の御わざを われらに示す
おもしろ、おもしろ 無双の原理
(魔法のメガネ)
今年は、天文科学ではヒッグス粒子の発見、ノーベル生理学・医学賞を受賞した中山伸弥教授のiSP細胞も世界的話題となった。iSP細胞は、「体細胞に特定の遺伝子を導入することで万能細胞へと変化させる」というオモシロさだが、GOが生きていたらこれをどう見るだろう。
「どんな偉大な発明・発見も神の御わざ、宇宙の摂理。ホラ、魔法のメガネでよく見てごらん」。ソレカラ「宇宙の果てから心の底まで」エンエントオハナシスルデショウ。

永遠の少年GO・平野隆彰
「Macrobiotique 201212月号」より(日本CI協会発行)