作り手の心が作物(植物)にも通じる

きのう、家のすぐ近くに「ぐうたら農法のすすめ」やらの著者で京都大の先生だった西村和雄さんが来られたので、行ってお話をきいてきました。


「12年前にうちの庭にアズキの原種といわれているヤブツルアズキというのが生えてきてやなぁ、見てもらったらわかるけど、めちゃ小さくて、色も黒なんや。黒いアズキなんか嫌やって言うたら、年々色が薄くなってきて、今年なんかほとんどの豆がベージュ色になってきて、しかも豆自体も大きくなってきよった。これは大学で自然科学をやってきた者、1+1は絶対に2と答える世界では説明のつかへんことで、あえて言葉で説明するなら、うちの庭のヤブツルアズキがオレの心をわかってくれた、としか言いようがない」
最近は、技術論だけという講義にはほとんど興味がなくなっていたので、とても面白いといえる内容でした。
「ホウ素とカルシウムだけは水のみによって移動して、植物体に吸収されるので、よく観察しながら少しでも不足しているようなら土に入れてあげてください。それ以外の微量要素やチッソ・リンサン・カリの三大要素は根が積極的に獲りにいきます」といった技術的な話もあったのですが、メインは、作り手の心が作物(植物)にも通じる、という内容で、タネ採りの場合でも、
「自分がこういう風な作物・育種を作りたいとまず強く思ってください」といった、とても興味をかきたてられるお話でした。
アメリカでとても有名な育種家がトゲなしサボテンの育種に挑戦し、ありとあらゆる技術を駆使したにもかかわらず無理だったのが、「トゲをなくしたら世界中に広めてやるから、トゲをなくしてくれないか」と声掛けしたらトゲなしサボテンができたそうです。
うちは面積が少ない(1ha弱)ので、できるだけ収穫ができた方が良いのですが、同時に、できるだけ健やかな作物をつくりたいですね。そのためには、素直な心、きれいな心で土や野菜と接しなければ、と思い直した講演でした。(2012年12月)  坂口 典和

写真:のりたま農園の冬野菜

のりたま農園の「野菜セット」購入についてはこちら
http://shop2.ing-hompo.com/shop/item/list/noritama.html