育て農業経営者、200社で「大学校」

グローバリゼーションの総決算? 
 元大学の教授でいまは合鴨農法で米作りをする先生が、こんなことを言っていた。「TPPはグローバリゼーションを推し進めるアメリカの総決算。反対反対ではどうにもならんね。反対するにしてもその対案が必要だし、仮にTPPが通ったらどう対処するか、知恵をしぼらなくてはいけない」。
 まったくそのとおりだと思う。たとえグローバリゼーションが『シオンの議定書』のシナリオどおりに進んでいるとしても。

今朝(4.17)日経新聞に、「育て農業経営者、200社で「大学校」 ニチレイや商社など」という見出し記事。
ニチレイやイオン、大手商社など約200社が連携し、次代の農業経営者を育てる「日本農業経営大学校」を2013年4月をめどに東京都内に設立する。高齢化など課題が多いなかで、企業のニーズに対応できる農業経営者を育成する。これだけ多くの民間企業が参画する農業経営者の育成機関の新設は今回が初めてになる。(2012/4/17 1:27 日本経済新聞 電子版)
こういう動きを見ても、いよいよだなという感じがする。
大企業のすることだから、まずは利益追及が大前提の農業経営者の育成であり、それはそれで大事なことだろう。グローバリゼーションに対する一つの選択肢だとも思う。ただ、そこでどういう理念や哲学を教えるのだろうか。そこの卒業生は大規模化合理化を合言葉にした経営で、出資企業に利益還元することが先ず求められるにちがいない。大規模経営もやりたい人はやったらいいけれど、農業という営みの価値はそれだけではない。
一人の能力としては適度な規模の農業(小規模農業)を営む元大学教授のもとには、若い新規就農者が何人も研修に来ているそうだが、そこで学ぶことはまず自然と農と食に対する「百姓哲学」である。
全国には各地に「なずな会」の赤峰勝人さんのようなユニークな百姓さんたちがいるはずだ。もちろん丹波にも何人もいる。環境重視の農業を志す若者たちは、そういう経験豊かで百姓哲学を持った先輩のもとで研修をする人も少なくない。これからはしかし、ポリシーを持った百姓でありながらグローバリズムにも対抗できる農業経営理論を持つことも必要だろう。
いま農林水産省でも、新規就農を目指す人のためにさまざまな制度や研修を実施している。農的暮らしへの憧れだけでなく、やるからには将来の夢を描ける農業をやってほしい。まずは情報集めから始めよう。                                        (村長 平野)
農業者研修教育施設について(農林水産省のHP)
http://www.maff.go.jp/j/new_farmer/n_kyoiku/noudai_gaiyo.html