やながわ「和のモンブラン」が大賞

第1回丹波すぐれもの大賞
 お弁当箱の形をした容器に、丹波栗のソボロをたっぷり敷き詰め、その真ん中に渋皮煮を配した「和のモンブラン」。これが出たのはたしか3年ほど前だった。なんともユニークな発想かと思っていたが・・・、この春、第1回丹波すぐれもの大賞の栄誉を。

“丹波伝心“をポリシーとして
やながわのお店「夢の里やながわ」は丹波市春日町野上野(のこの)の集落内にあり、田舎元気本舗からは2キロと離れていない。
社長の柳川拓三氏とは集落内でのお付き合いのほか、丹波ニューツーリズムでお世話になったりしている関係から、“丹波伝心“をキャッチフレーズに謳う「やながわ」の経営理念や商品コンセプトなどについては、私なりに理解しているつもりだ。
株式会社やながわは、お茶の製造販売から始まり現在も続いているが、柳川拓三さんの代になってから地産地消を第一の目的にスィーツのお店をオープンした。それが8年前のことである。第一義の目的がそれだから、柳川さんの経営理念も商品づくりもぶれることはない。
具体的に言えば、丹波の素材(地産地消)を活かした付加価値の高い商品づくりというだけでなく、生産活動を通じて地域の雇用を生み出したり、都市から人を呼び込むためにも丹波の良さをアピール(丹波伝心)することである。だから、このモンブランひとつにしても、栗の鬼皮剥き作業を機械化せずに、地域の人の内職として出している。その量(原料ベース)は13トン(昨年は15トン)。
丹波といえば丹波栗と、全国的にも有名である。ところが意外に思われるかもしれないが、丹波栗はこの地元でスィーツなどの商品加工はほとんどなされていないのだ。丹波栗は素材そのものが高級(高値)なので、その多くが食材のまま販売されている。しかしそれでは付加価値がつかないし、新たな雇用も生みだすことができない、というのが柳川さんの考えである。
「私はあくまで丹波の食材を活かした商品づくりで地域の活性化に少しでも貢献したいわけで、スィーツづくりはその手段です」と。
スィーツの職人さんは神戸から招いたが、新商品のコンセプトなどは当然、柳川さん自身の考えが反映されている。「夢の里やながわ」の店をあえて目立たない場所に置いたのも、「ほんものであればお客さんが探してでも来てくれる」との考えからだ。地元では、田舎でこんな値段では高すぎるとか、こんな場所でやっていけるのか、と案ずる声も多かったようだが、スィーツの評判は徐々に広まり、数年後には阪神百貨店にも出店するほどになった。
田舎元気本舗でも来客があると、やながわのスィーツを使わせていただくが、「わー、すごい。おいしい!」と大変喜ばれる。
今回、兵庫県丹波県民局の「第1回丹波すぐれもの大賞」は、産業製品部門と商品・農産部門にそれぞれ7件の応募があり、商品・農産部門においては、やながわの「和のモンブラン」のみの受賞となった。写真は、丹波県民局での受賞式(3月16日)。
柳川さんは、第三セクター道の駅「おばあちゃんの里」の社長を務めるなど多忙を極めているが、「夢の里」の丹波伝心にますます意欲を燃やしている。 

和のモンブラン・パンフ