小説『魔法の料理学校』  魔法食品添加物料理クラス(授業1)

食品添加物は1532品目(2007年2月現在)
ヒネタロウ
 さあ、今日はまず基礎となるお勉強から始めることにしましょう。アリュウさんに質問です。現在、この日本では、厚生労働省が添加物使用の基準づくりとその認可をしていますが、その数はどれくらいあると思いますか。

アリュウさん
うーん、よく知りませんが・・・、たしか300種類ほどと聞いています。
ヒネタロウ
とんでもないですよ。国で認められている食品添加物は1532品目(2007年2月現在)あります。
アリュウさん
え~、そんなに。わたしたち、それを全部覚えなくちゃいけないんですか。
ヒネタロウ
いいえ、覚えなくてもだいじょうぶ。魔法の料理化学はコツさえ覚えたら、どんな食品や飲料やおいしい料理ができますからね。
アリュウさん
ああ、よかった。わたし実は、化学も料理も苦手なんです(笑)。ただ、おいしい料理をどうやったら簡単につくれるのか、それを知りたくて・・・。美味しいものを簡単につくれて、たくさん食べても太らない。それがわたしの夢と理想なんです。
ヒネタロウ
そうですとも。手料理なんて面倒くさいものですし、女性ならそう思うのは自然というもの。わたしたち時代の先端を行く者にとって、おふくろの味だなんて時代錯誤もいいところ。美味しいコンビニ弁当、インスタントやチルド食品、なんでもある。
アリュウさん
それを聞いて安心しました。よかった、この魔法料理学校に入学できて(笑)。
ヒネタロウ
この魔法学校では法律に反したことはしません。あくまでも合法的な魔法を教授するのでご安心を(笑)。さて、厚生労働省が認可した1532品目の食品添加物というのは、すべてその物質を分析して、動物を使った毒性試験結果などの科学的なデータに基づいて許容摂取量などが設定されています。そしてさらに、薬事・食品衛生審議会において審議・評価されたものなんですね。
カラクリオくん
ヒネタロウ先生、それじゃ、どうして食品添加物は危険だと騒ぐ人がいるんですか。
ヒネタロウ
それはね、カラクリオくん、世の中には何でも反対反対と言う人はいますよ。たしかに、食品添加物のなかには毒性の強いものもありますから使いすぎたらマズイことになる。何でも基準とか節度というものがあるでしょう。
カラクリオくん
基準とか節度ですかぁ・・・。わかりました。それを守ればいいわけだ。でも基準どおりに作った食品でも、それを食べすぎたらどうなります?
ヒネタロウ
過ぎたるは及ばざるがごとし、と言うでしょう。百薬の長と言われるお酒だって飲みすぎはよくない。つまり、消費者の自己責任ということです。
カラクリオくん
なるほど。自己責任ね。ぼくの父さんはアル中で肝硬変になって亡くなりました。ぼくも父さんの遺伝子をもらったせいか、一時コカコーラ中毒になって身体を壊したことがありました。でもコカコーラはいまも好きだな(笑)。ぼくはここを卒業したら食品工場をつくって、子ども用のいろんな食品添加物食品でじゃんじゃん儲けます。
ヒネタロウ
おいおい、キミはお調子者のようだね(笑)。でも、それぐらいの夢を持ってほしい。ただし、いまは使用が認められている添加物でも将来禁止の対象になる可能性はあるからね。実際、日本では認められている食品添加物もよその国ではその使用を認めていないこともある。 (つづく)

※参照 公益財団法人 日本食品化学研究振興財団 
http://www.ffcr.or.jp/