ストーブの薪を蓄える

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軽トラを運転しながら畑に向かって軽く会釈すると、Sさんが手招きしている。
車を止めるとSさんが近づいてきて言った。

「平野はん、近いうちに梨を伐るから、アンタ、薪にいらんか」
「うーん、とうとう伐りますかぁ。もちろん頂きますよ。ブルーベリーでも植えるの?」 s-DSC_maki0005.jpg 「いや、栗を植えようと思ってなぁ」
「そう、そのほうがいいねぇ。梨は大変だもの・・・」
「そうや、身体がもたん。わしに続いてみんな止めてしまうかもしれん」とSさんは言って笑う。
「ほんまやね、あと10年・・・」
と、こんな会話があったのは10日ほど前のこと。かつて野上野の梨園は大型観光バスが来るほど有名だったらしいが、あと10年もしないうちに栗園の郷になっているかもしれない。
「一緒に伐るのを手伝います」と言いながら時が過ぎてしまい、す s-DSC_maki26.jpg でに伐ったあとだった。何となくやるせない梨園に入り、軽トラいっぱいの薪をもらう(これで2週間分かな)。
チェーンソーを持つのは2カ月ぶり。手入れもせずにいたので、切れ味はどうかと思ったがよく伐れる。春から積み上げて乾燥させた木も1時間ほどかけて伐った。
薪は乾燥度合いは1年ほどがいいので(乾燥しすぎると火持ちが悪い)、欲張って何年分もの備蓄はできない。だから薪作りも例年の季節行事になる。
毎冬、薪置きの山が減っていくのを見るのは心細いが、今年こそ蓄えはだいじょうぶだろう。毎年そう思って、3月頃に備蓄がなくなり慌てるのだが・・・。

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 薪づくりの翌日、今年2回目の雪。いよいよ冬本番、ミッチーも私もいちばん好きな季節である。ミッチーは雪と戯れ、私は薪ストーブの火をながめながら、さなぎのように冬籠る。

(2011.12.27 村長)

 

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