草のなかで小豆が待っていた

手抜き自然農法のいじらしい小豆さんよs-DSC_11.11.50240.jpg

 黒枝豆の収穫が終わって、「ああ、やれやれ」と一息いれたところで、小豆の収穫が待っていた。昔むかし、月刊誌の編集をしていたころ、102カ月先の季節を取材するので季節感が狂い、気持も落ち着かなかった。いつも季節を追いかけ、追いかけられていた。畑仕事はそれとはまた違い、野菜たちが節目節目に追いかけてくる。だから多品目栽培をする百姓ははたいへんだ。
 丹波カルデンの黒豆のとなりの畝は、スィートコーンのあとに小豆を播き、それからずっと放ったらかし。草ぼうぼうの様を横目に見るだけで、いつ小豆の花が咲いたのか、いつ実がついたのかも観察していない。

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世話の行き届いた畑(写真右下)との違いは歴然。 

手抜き自然農法の畑の収穫量は確実s-DSC_0245.jpgに減るが、それでも小豆はすくすく・・・とはいかないけれど、茎をよじらせ、太陽に向けて背を伸ばし、必死で実をつけようとする。あぁ、かわゆくも、いじらしき小豆さんかな。それにしても農薬はいっさい使っていないので虫喰いの多いこと。

手作業でブランドを守る

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  さやは、白っぽいさや、茶色いさや、やや黒ずんださや。丹波大納言小豆のなかでも、柳田農園が復活した在来種の「黒さや」小豆は最高級品ブランドで、よその地域で育てると2年目にはさやが茶色や白に変わってしまう。詳しくはこちら→ http://shop.ing-hompo.com/20/post_13.html

 小豆は、実がついていても、さやが乾燥しきらないうちに収穫すると、小豆の色は薄いままで、乾燥するとシワシワになってしまう。大型の圃場では収穫トラクターでいっぺんに獲っ

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てしまけれど、この丹波では、乾燥したさやを一個一個摘んでいく。腰を落として、毎日毎日摘む作業は根気がいる。むしろでさらに天日乾燥させ、さやから豆を取り出し、豆をより分ける。農協では豆の選別の機械化もすすんでいるが、「黒さや小豆」はいまだに手作業だ。機械化も必要だが、最終的には人間の目と手が頼りであり、小まめな手作業をなくして、黒さや小豆はもとより丹波大納言小豆のブランド品質は守れないだろう。

(2011.11.5  HT)