黒豆の神様のおしくらまんじゅう

豆が黒くない?

s-黒枝豆の神様1110.jpg
「えっ、この枝豆が黒豆になるの?」
ときどき、丹波ニューツーリズムのお客さんが、驚いたように言います。
「黒枝豆のさやをむいたら豆が黒くなかったですよぉ・・・」
そんなクレームというか、質問を受けたこともあります。
このさい、なぜ黒枝豆が「黒豆」になるのか、その秘密を明かしておきましょう(ここだけの話しです)。

黒豆大明神に変身する

 霜が降りるころになると、畑の黒枝豆のはっぱが黄褐色に枯れて、さやもしだいに濃い褐色になっていきます。丹波は朝夕がとても冷え込み、豆のさやの中にも寒さがしみ込んできます。
深い霧にもぬれて、さや一枚の寝床の中は寒くてたまりません。そこで、さやの中にいる16柱の神様たちが輪になって、おしくらまんじゅうを始めるのです。もちろん、冷えきった体をぬくめるためです。
「オンハー、オンハー、ちゃっぶいよ、ちゃっぶいよ、もっと押せ、もっと押せ、オンハー、オンハー」
そんな掛け声とともに神様たちは毎日毎日あきもせずに、仲良くおしくらまんじゅうを続けます。すると、赤紫色に熟した豆はだんだんと黒みを増してきて、楕円形の形もしだいに丸くなっていくのです。そして16柱だった神様は一体となり(まあるく収まり)、1本の太柱の黒豆大明神に生まれ変わるのです。
黒豆の正式名は「黒大豆」ですが、この一粒一粒の豆の中心には、人々の健康と幸せを守る黒豆大明神がおわします、のです。というわけで、かくもありがたい黒豆は、お正月の「おせち料理」には欠かせないわけです。  (2011.10.21 村長)