うれしや! やっと可憐な白い花が

「今年はもうダメですかね、稲がぜんぜん大きくならない」
「だいじょうぶ、これからですよ、あはは」

そんな会話を藤田さん(自然農法で米作り)としたのは半月ほど前のこと。
周りのたんぼは、いずれもすくすく育ち、稲穂を垂れるまでになっている。
今日、土手の上から田んぼをみると、稲穂らしきものが出ているではないか。近づいてみると、可憐な白い花をつけている。
「おぉ」とおもわず声が出た。
いつも10mほど離れた土手の上から「他人事のように眺めている」だけだったので気づかなかったのだ。
この春、一緒に籾種入りのふとんを布いた数人のメンバーから「稲は育ってますか?」と聞かれるたびに、「う~ん、もう一つ」と曖昧な返事ばかりをしていたが、やれやれだ。

それにしても稗の多いこと! 
昔は、田んぼの草取り(稗や雑草)するのが俳句の季語にもなる「夏の行事」だった。

山ひとつ背中に重し田草取り      大島 蓼太

田草取り蛇うちすゑて去りにけり    村上 鬼城

白鷺を遊ばせゐるや田草取り      石田 波郷

それがいまでは除草剤のおかげで、ほとんどしなくて済むようになっている。そして除草剤はどこに消えるのか、どこかに足されるのか・・・? 
「何も足さない、何も引かない」
といったのはサントリーウイスキー「山崎」のコマーシャルだった。
わずか3畝の我が家の田んぼ。
一面に広がった「稗を引く」のに、1日1時間で1週間はかかるだろうか。