「天皇の料理番」に脚光 見直したい生涯と業績

半世紀以上にわたり皇室の専属料理人を務め、日本における西洋料理の普及に大きな足跡を残した越前市出身の秋山徳蔵。

彼をモデルとしたテレビドラマの放映が今春始まった。また、徳蔵が収集した宮中晩さん会などの大量の料理メニューカードが公開されることになった。この機会に、徳蔵の生涯と業績をあらためて見直してみたい。

 徳蔵は1888(明治21)年、今立郡村国村(現越前市村国)の旧家の次男に誕生。鯖江歩兵三十六連隊の将校集会所で西洋料理の魅力に触れ、料理人を志す。東京へ出て料理の修業を始め、20歳で渡欧、フランス料理を習得した。1914年、宮内省の厨司(ちゅうし)に採用され、のち主厨長として大正天皇即位の晩さん会の料理から昭和天皇の日常の食事まで取り仕切った。

 その生涯は杉森久英の小説「天皇の料理番」に描かれ、テレビドラマ化された。これに合わせ越前市では、市生涯学習センターで徳蔵の生涯を紹介するパネル展示、図書館で関連本の展示を行っている。
また、市内の料亭では、昭和天皇が食された和食、洋食を再現し提供している。徳蔵の弟子の谷部金次郎さんが監修。旬の食材を使い、手のこんだ調理法など、徳蔵の技と味を知る貴重な機会となっている。

続き 福井新聞 FUKUISHINBUNONLINE (2015年5月25日午前7時30分)