丹波の里山暮らしは運命だった私のDNA  妹尾栄二

週3日働く
昔々、私は職業安定所の係官に真面目な顔をしてこう質問した。
「月給20万円もらえるなら、半分の週3日働いて、月給の半分をもらえませんか?」

「あんたアホですか!そんな会社あるわけないでしょ!」
「へえ~そんなもんですかね」
僕の考えは少し時代先取りだったのかも知れない。その時の考え方はずーと変わらなかった。
そして今、「三津屋妹尾」という蕎麦屋のオヤジとして週3日働くことを実行している。
働き方もその方法も一通りであるはずがない。人間の考え方もどんどん進化しないと……。
みんなも自分の考え方はよ……シンカ!」と言いたい。ときに非常識と言われる私の考え方は、いったい誰の影響なんだろうか?
肉体的DNAのほうは、気がついたら皮膚が弱く石鹸に負けて、病院通いを繰り返すようになった。大阪の皮膚科医院によく通っていたが、そのA先生に気に入られ、診察5分のあと、
30分以上も話しこんだりしていた。
クラシック音楽、映画、ファッションと知識が豊富で話は尽きることがなかった。とりわけ食
に関してはその内容からお店の情報まで教えてもらい、紹介された店へよく足を運んだ。
A先生が医院を閉めてからは貯蓄と利息だけで、現役時の生活水準を維持されていた。若いときはよく働いていたようだが、知り合った時は週3日の診察であった。私もいずれは先生のような生き方をしようと…心の中でセンセイしたのだった!

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手のひらの宇宙「食と農と里山Vol.1」より
(あうん社 2014年11月11日発行)