耳を傾ける

丹波市出身の京都文教短大学長の安本義正さんが書かれた 「もっとお話しようよ」 (上下巻) を読んだ。 1男1女の子どもとの会話記録をまとめたものだ。

▼たとえば、 こんな会話―。 息子 (まさと) 「お父さん、 仕事忙しい?」 /お父さん 「うん、 忙しいよ。 いつも一生懸命働いてんねんやで」 /息子 「フーン」 /お父さん 「まさとは?忙しいか?」 /息子 「ううん、 ひまな時間ばっかり」 /お父さん 「ひまやったら、 一生懸命遊びなさい」 /息子 「うん」 ▼2人の子は3歳違い。 上の子の息子が小学校2年の時から11年間、 会話の記録をとってきた。 会話をできるだけ正確に記録するため、 家のあちらこちらにメモを備え付け、 会話が途切れるとすぐに書きとめた。 そんな作業を通して、 安本さんに変化が起きた。 子どもの言うことに、 よく耳を傾けるようになったという。 ▼話しかけても、 相手が聞く耳を持っていない時、 何とも辛い。 コミュニケーションで大事なのは 「話す」 よりも 「聞く」 こと。 聞くとは、 相手を理解し、 その人の存在を大事にすることだ。 ▼教育者の東井義雄さんは、 聞くことについて 「これぐらい全身全霊をかけなければできないことはない」 と書いた。 親子関係だけでなく、 さまざまな人間関係において全身全霊を傾けて聞いているかと自省する。(Y)

丹波新聞 「丹波春秋」(2015年02月08日) より

コメント:「耳」は、ヘッドホーンをかける為ではなく、人の話を聞くためにあるんですね。世界の人々が耳本来の役割を全うさせれば、紛争もだいぶ少なくなるわけですね。”全身全霊”ということは、耳そのものになりきることですね!
丹波新聞のコラム、ときどき「はっ」とさせられる。耳の穴、掃除しよっと!