ヒェーッ、というほど稗が・・・

自然農法の藤田さんが米を届けにきたついでに、村の衆から「肥料不足」とうわさされている我が田んぼの稲を見てもらった。「たしかに色がうすいねぇ・・・」と藤田さん。

1~7までの番号がある「簡易葉色比較板」をもって葉の色をはかってみると、どうやら1と2の間ぐらいだろう、ということになった。
「水稲布マルチ直播栽培の理論と実践」(鳥取大学名誉教授 津野幸人)によると、我が田んぼは地力が弱い、ということになるようだ。
「着土するまではさほど濃い緑色をしていなかったイネも、根が土中に伸びるにしたがって葉色が濃くなります。略。
地力の低い田は葉色示度が最高5程度です。地力のある田では葉色示度は5・5に達しました。略。
この農法での低収量の原因は穂数(茎数)不足によるものが多い。そこで、痩せ田には元肥を多く施しますと増収します。肥えた田で元肥を多くしますと、葉色の最高示度が6を超えます。すると、イモチ病発生の危険性が高まる。示度7になると確実にイモチ病が発生します。慣行栽培だと農薬散布をして病気の発生を防ぐのですが、こちらは有機栽培ですので葉色の抑制(元肥の抑制)で病害を防げるのです。具体的には、元肥を地力に見合う量に調節して、最高葉色を示度6以下に止めます。」

数日前に、追肥をしたから何とかなるだろうと楽観しているが、問題は稗のほうだ。
「ヒェー、結構生えてますねぇ!」と藤田さんは驚いていた。
「最近急に増えてきたんです。全部取らんといけませんか?」
「いまのままだとヒエまみれの田んぼになってしまう。できるだけ取らないと・・・」
「うーん、そうですか。稗入りの米もいいけど・・・」
いやはや、まいった! 稗を根っこごと取ろうとしてもなかなか抜けない。1時間もこの作業をしていたら、うんざりする。昔の農家はこれが一番の大仕事だった。除草剤がありがたがられるわけだ。
つい最近、藤田さんと同じように自然農法(アイガモ農法)で米作りをしている越前さんに電話したところ、「稗まみれでお手上げになった田んぼを、2反をまるごと刈ってしまった」と言って笑っていた。こうなるともう笑うしかないのだ。ちなみに越前さんは1町(10反)以上の米をつくっている。
稗が多く混ざると商品にならないけれど、自家用だから稗ごはんも良しとしよう。炎天下で田んぼを見ていると、そんな気になるのでした。ジャンジャン。
 
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