なた豆の花

  なた豆の花がs-natamamenohana.jpg咲いた。近年、丹波ではなた豆の栽培がさかんになりつつあるが、あまり気にとめていなかったので、久しぶりに見た。いかにも豆科の花らしく、純白の可憐な花だ。

 天にのぼる豆s-DSC_0040.jpg

 丹波に移住した翌年(2005年)、「種あげるから、植えてみんか」と知り合いに言われ、何もわからないまま植えてみた。種は、ソラマメより一回り大きい。「でっかくなるから、支柱をしっかり立てんと台風でやられるで」と注意されたとおり、間伐材と孟宗竹で建築足場のような支柱を立てた。
なるほど、「ジャックと豆の木」の豆と言われるだけある。夏になると天に向かってぐんぐん伸びて、3メートル以上の太い竹の支柱につるをからませていった。
秋、台風がきて支柱が何本か倒れたが、なた豆はめげずに大きな鞘をつけた。40〜50センチほどもあり、カチカチに固い。いったいどうやって料理するの?
  「昔は、若い鞘のときに福神漬けや漬物、炒め物などで食べたけど、これは大きくなりすぎや」と言われた。粉にしたらお茶として飲めるというが、乾燥しはじめた鞘は棒のように固い。結局、作るだけつくって鑑賞しただけにおわった。

 原産地は熱帯アジアか熱帯アフリカ

 ウィキペディア(フリー百科事典)によると、なた豆はマメ科の一年草で、原産地は熱帯アジアか熱帯アフリカ。その鞘の形からナタマメ(鉈豆、Canavalia gladiata)、刀豆(トウズ、タチマメ、ナタマメ)、帯刀(タテハキ)とも呼ばれる。日本には江戸時代初頭に清から伝わり、とくに薩摩では栽培が盛んになり、鹿児島はいまも特産らしい。
昔から「膿を出す妙薬」として民間療法、漢方薬として使われていたが、近年は、健康食品、健康茶、なた豆歯磨きとしても一般的に知られるようになった。コンカナバリンAによる抗腫瘍作用、カバナニンによる膿の排泄作用などの効能があることがわかっているが、妙薬苦しというように、その成分には毒素も含まれる。「食用とするのは白ナタマメといわれる品種。とくにタカナタマメ、タチナタマメには毒が多い」という。植物はその毒素で身を守っている。どくだみを乾燥させたら美味しいお茶ができるように、毒だから薬にもなるのだろう。
  この丹波では、こやま園の「なた豆茶」が10年かかって全国ブランドに成長しつつある。とても飲みやすいお茶なので、畑作業にいくときは、冷やしてもっていく。
  この春はなた豆を植えそこなったが、来春はまた天にのぼる豆を植えてみようと思う。

(2011.7.24 平野)