お経、郷土食で味わう 群馬「おきりこみ」の麺に印字

群馬県の郷土料理「おきりこみ」に使う幅広麺に「般若心経」などを食用インクで印字した商品が人気だ。

作っているのは食品製造販売「新田乃庄(にったのしょう)」(同県太田市)。来月から、お祝いのメッセージや企業広告などを顧客の注文に応じてデザインできる新商品の受注を始める。歴史の年号や数学の公式を入れ、受験生をターゲットにした商品も作りたいという。 (美細津仁志)
おきりこみは幅広麺を旬の野菜やキノコなどと煮込んだ群馬や埼玉県の郷土料理。「おっきりこみ」「ほうとう」とも呼ばれる。
長さ十五センチ、幅二・五センチの麺に般若心経が書かれたおきりこみは、法事や墓参りなどの仏事を郷土食で彩ろうと、仏教色の濃い駒沢大学で学生生活を送った須永政志社長(62)が発案した。別名の「ほうとう」と、仏の導きを掛けて「法燈・法の明かり」の名で昨年十月に法要式場などで売り始め、これまでに約三千箱売れた。
竹炭にカラメル色素を配合し、ゆでても消えない食用インクは開発に二年かかった。見た目の面白さや、食べられる般若心経が注目を集め、須永社長は「法事の返礼や仏壇へのお供え物などに重宝されている」と話す。
新商品は、企業の建物の外観や会社案内も麺に印刷でき、企業広告や個人の祝い事の引き出物などとして提案する。A4判まで対応可能。群馬の風土や歴史を詠んだ「上毛かるた」のおきりこみもつくる予定だ。須永社長は「歴史の年号や数学の公式が入った麺を食べれば、受験生の暗記に役立つかもしれない」と笑顔を見せる。

続き 東京新聞